宇宙ステーションでは常識!リサイクルされる水


水はわたし達が生きていくために、空気と同じくらい必要不可欠なものだといえます。日本では蛇口をひねれば当たり前のように、清潔でおいしい水が流れ出しますが、世界には水道のない国や水道水を直接飲むことのできない国もあります。世界中には違った水事情がありますが、地球だけでなく宇宙に目を向けてみましょう。宇宙には水が存在しません。地球上で生活するわたし達にとって、宇宙に水がないということはあまり生活に関係ないことですが、宇宙飛行士にとっては大きな問題です。
意外と目を向けることのなかった問題ですが、宇宙飛行士はどのようにして水を確保しているのでしょうか。

水のない宇宙では水の確保が大切!8.38Lもの節水

アメリカ航空宇宙局、NASAによる調べではアメリカ人は通常1日に10Lほどの水分を摂取するそうです。
しかし国際宇宙ステーション(ISS)で働く宇宙飛行士達は、水の使用量を1日1.62Lまでに抑え、8.38Lほどの節水をして生活しているそうです。それだけ宇宙空間では水は大変貴重なものだと言えます。
そういった問題を考えて開発されたのが、配水浄化装置です。配水浄化装置は尿や汗などを飲用水に変えることができます。正直、尿と聞いて綺麗な飲用水をイメージする方は少ないことでしょう。しかし尿は適切に処理することで、地球上で飲まれている水よりも清潔な水が作れるのです。

尿が飲用水に変わる理由。気になるシステムとは

無重力の中で不純物を取り除くためには、まず蒸留プロセスを利用します。そして尿から不純物を取り除かれた水は、シャワー・髭剃り・歯磨き・手洗いなどで出る配水や、宇宙飛行士の宇宙服の内側に溜まる汗や水蒸気と一緒にされます。
そしてこれらの再生水は処理装置を通り、髪の毛や糸くずといった固形物が除去され、高温の触媒反応によって残りの不純物が全て取り除かれ、飲用水となります。

宇宙ステーションで配水浄化装置を使う理由

配水浄化装置を使用することで、地上から運ばなければいけない水や消耗品の量を年間で6,800kgほど削減することができるのです。
現在500mlの真水を宇宙ステーションに送るのに、1万ドルほどの費用がかかることを考えると、配水浄化装置を使用することでかなり節約出来るということがわかります。だからこそ宇宙ステーションでは、配水浄化装置を使用しているのです。

過去には故障したことも。

2010年に、配水浄化装置が故障するという問題もありました。宇宙飛行士の体内のカルシウムが余分に尿の中に排出され、装置内に結石が出来たことが原因だと考えられています。
宇宙飛行士が無重力状態に長期間滞在すると、骨の密度が下がり骨粗しょう症になると言われています。そのため体内のカルシウムが余分に尿の中に排出され、配水浄化装置内でカルシウムが固まり、結石になってしまうのです。

配水浄化装置以外の水再利用システムへの取り組み

日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)においても、宇宙生活で水の再利用に使えるような浄化技術を開発している最中です。これは、ウイルスも農薬の混じった水も浄化できる微細な逆浸透膜を使用した浄化器で、尿に含まれているアンモニアを電解処理で分解し、逆浸透膜でろ過した後、ミネラルを添加して殺菌するそうです。この浄化時術も、いずれ宇宙の水再利用に取り込む予定です。

おわりに

蛇口をひねれば当たり前のように流れ出てくる水ですが、宇宙には水道なんてものはなく、水というものも存在していません。
しかしわたし達が生きていく上で、水は空気と同じくらい必要不可欠なものだといえます。そのため宇宙ステーションでは、水を確保するために配水浄化装置が使用されており、尿を飲用水に変えてやり過ごしています。この水の浄化技術が進展していくことで、月での生活も夢ではないかもしれません。

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水雑学編集部

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